sibafutukuri

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いまを生きろ(Carpe Diem)

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  映画『いまを生きる』(Dead Poets Society)による衝撃は未だに私のなかで波打っている。原作が小説であり、日本語にも訳され文庫本化されているということで、絶対にいつかブックオフかどこかの古本屋で見つけたら読んでみたいと思っていた。それで、中古で見つけたのが大体一カ月程前のことであった。けれど、まだ半分しか読んでいない。

  これを読んでいて驚くのが、少なくとも今のところは映画とほぼ同じ筋書きであることであって、同時に、映像がことごとく脳内再生されていくことである。ロビン・ウィリアムズ演じるキーティング先生(Captain)の動きや、生徒たちのボールを蹴る様などが躍動的に見えてくる。それが楽しい。

  なぜ読み進めるのが遅いかというと、結末からしてハッピーエンドではなく重圧的だからだ。感動するにしても負担が大きいからだ。読んでいて痛々しい思いをするのは分かっているから、先に進むのが恐いのだろう。文体自体はとても軽く、むしろ読み易いし量も少ないのだが、如何せん私には心への衝動が大きすぎる内容だ。

  それでも、記憶が曖昧だが、残された生徒たちが泣き喚きながら湖のほうへ走りだす映像は、想い起すだけでも、なにかを思い出す。私がこの映画のなかで最も好きなシーンは、名もなき学生が湖畔でバグパイプを吹き、米国における秋の風景がその抒情的なバグパイプの音響とともに映し出されるところである(記憶曖昧、半ば想像-創造)。

  きょうという早朝も、小鳥の元気な囀りが聞こえてくるようです。

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