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【ネタバレ】『RDR2』の主人公アーサーは哀れな社畜【解説】

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【ネタバレ】『RDR2』のストーリーの解説と考察

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RDR2』(レッド・デッド・リデンプション 2)を1週間くらい前にクリアしました。

ストーリーはまあまあ面白かったです。

音楽は微妙ですが、ストーリーの見せ方、演出がうまいシーンがあったりなかったり。

とてもボリュームが多いので満足度も高い一方、ひとまとめに評価するのは難しい作品です。

操作性や自由度では前回のレビューでも書きましたが、最後まで問題のある作品でもあります。

慣れや鈍感さがこのゲームを楽しむために必要かと思います。

この記事では、まるでブラック企業に勤める哀れな社畜のようなアーサーの物語の顛末などを解説・考察していきたいと思います。

 

目次

 

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【ネタバレ】『RDR2』の大まかなストーリー

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1.ダッチギャングが列車強盗や銀行強盗を繰り返して暮らしている。

2.ギャングのリーダーはダッチ。構成員にアーサーとジョンなどがいる。

3.ギャングに内通者がいて政府が雇ったピンカートン探偵社に追われるようになり、ギャング団が崩壊していく。

4.アーサーが結核に罹る。流行病でもあるが、おそらく借金の取り立てをした家族の父親から伝染した

5.アーサーは死期を悟り善人になる。ギャングに所属している高利貸しのレオポルドをキャンプから追い出す。

6.アーサーはダッチにギャングの仲間のマイカが裏切り者だと伝えるが、ダッチはそれを信じずアーサーも疑われる。

7.キャンプをピンカートン探偵社に襲われる。

8.マイカと戦ってアーサーは死ぬ。

9.数年後、プレイアブルキャラがジョンに変わってゲームが再開する(エピローグ)。

10.ジョンは牧場を手伝ったり経営を始めたり、賞金稼ぎをしているセイディを手伝ったりする。

11.平和に暮らしていたがピンカートンがジョンの居場所を突き止めたところで終わり。

 

上に書いた番号は箇条書きのためのものです。

8番までがプレイアブルキャラがアーサーの6章まで。

9番以降はプレイアブルキャラがジョンに代わるエピローグ部分です。

プレイアブルキャラのアーサーとジョンはどちらも主人公と言えます。

 

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ダッチギャングの活動に不満を抱いていたアーサー

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ゲームはダッチたちはある街で銀行強盗を失敗して、雪山に逃げた時点から始まります。

それ以降、ダッチギャングの活動は列車強盗、馬車強盗、銀行強盗、借金取りなど極悪な犯罪などが増えていきます。

それ以前にどんな活動をしていたか、詳細は不明ですが。

アーサーの理想は義賊的なあまり他人を困らせないギャングだったようです。

アーサーの理想とダッチが支持する犯罪活動に差異が生じていき、ストーリーが進むごとにだんさんその差異が広がっていきます。

 

高利貸しを突然キャンプから追い出す

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時は19世紀末。

結核が流行っていたようで、アーサーが高利貸しのレオポルドに頼まれた借金取りに行った家族の父親が結核でした。

おそらく、アーサーはこの父親から結核が伝染したと思われます。

その後、その家族に会いに行くと父親は結核で死にます。

貧困にあえいでいる人たちを見て情が移った病気のアーサーは、キャンプに戻るとレオポルドと議論もせずに乱暴にキャンプから追い出します。

しかし、それ以前の借金取りミッションでその一部のお金は自分のポケットマネーに入っているし、キャンプの資金にもなっています。

レオポルドをキャンプから追い出すという点だけでみれば善人ですが、あまりに衝動的で病的です。

ちなみに、借金取りはダッチから指示を受けてこなしていましたが、レオポルドの追放はダッチに何も抗議せずに行っています。

報連相の基本がなっていません。

結核に罹って精神状態もおかしくなっているので仕方ない面がありますが。

しかし、それならば休養を取るかギャングを抜けるべきでしょう。

現代であれば労災保険が適用される可能性もあります。

 

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簡単には会社を辞められない社畜

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アーサーは子供(10代?)の頃にダッチに拾われたかでギャングに入ったようです。

昔からのダッチへの恩、そしてカリスマ的リーダーとして魅力的な過去のダッチに希望を抱いている部分があります。

そういった恩や義理や希望が少しでも残っているので、結局死ぬまでギャングを抜けることはありませんでした。

まるで残業時間が月に100時間以上にもなるのに会社にしがみついて辞めることができず、挙句には死んでしまう現代日本の社畜のようです。

ジョンやその家族、他の非戦闘員を助けるという目的を果たして死んでいったので、プレイ中は格好良くも見えて切ない思いにもなりますが。

結核に罹って治療もできない環境、その心配もほとんどしない上司のダッチという2点だけでも労働環境は最悪です。

ギャングがピンカートンに追い込まれる、ダッチがおかしくなる、アーサーが病気になるという3点セットで窮地に陥ったための悲劇です。

 

仲間を守るために死ぬべきなのか?

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アーサーが結核に罹った時点でダッチギャングはピンチでした。

アーサーはダッチギャングを助けるため、または助けたい仲間を助けるために身を削って働き続けました。

結核に罹った時点ですべてを投げ出して療養する、という選択肢もあったでしょう。

元恋人とともに暮らせば生き延びることはできたかもしれません。

ですが、作中のアーサーはプレイヤーの干渉する余地なく、自身が犠牲になって仲間を助ける道へと突き進んでいく。

 しかし、これは映画ではなくてゲームなので悲劇ではなくニュートラルなヒーローになる道も選べるべきなのではないかとひとりのプレイヤーとして思いますが。

アーサーはこれだけ深くダッチギャングに関わっておきながら、未来の話である前作に登場しないので始めから死ぬべき運命だったのです。

悲劇の演出はうまいですが、客観的に見るとあまり説得力のない脚本です。

 

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『RDR2』のアーサーと『FF15』のノクティスの違い

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RDR2』のアーサー、『FF15』のノクティス(ノクト)はどちらも仲間のために死んでいったキャラです。

ノクトは一応王様ということもあり、死んで犠牲にはなりましたが社畜感を感じる要素があまりありません。

一方、アーサーは上に書いたようにまるで現代日本社会で過労死していく社畜のようなキャラになっています。

どちらの作品も仲間が無能で主人公を助けられなかった、という点では共通していると思います。

ちなみに、『FF15』はハッピーエンド版のDLCの開発が予定されていましたが、中止にまりました。

やはり、アーサーとノクトの違いはその立場だと思います。

片やノクトは一国の王様であるのに対して、アーサーはただのギャングの一構成員でありただの兵士です。

この違いは大きいです。

 

兵士と王様の違い

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ノクトはダッチで、アーサーはプロンプトやグラディオ、イグニスといった立場でしかありません。

社長が支離滅裂で横暴なやつであるにも関わらず、その社長の無茶な事業に巻き込まれて一社員が死ぬ必要があるのでしょうか?

社畜精神としては死ぬべきなのでしょうが。

王様と兵士、と考えると兵士が王様のために死ぬのは当然です。

会社の社長とサラリーマンという比較であればそれはおかしい。

しかし、ギャングのリーダーと一構成員という比較だと微妙な狭間にあると思います。

忠誠心と社畜精神、仕事をする上で必要なものではありますが度が過ぎると死にます。

 

大きな物語には抗えない

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昔レビューを書いた山田洋次監督の映画『故郷』も『RDR2』と同じく、時代という大きな物語に抗えない切なさを描いた名作でした。

『RDR2』は、開拓時代からシビライゼーションが到来しつつ時代におけるギャングの衰退を描いています。

西部劇という点では現代の日本人に馴染みの薄い題材ですが、時代の流れと衰亡というテーマは普遍的なので最後までプレイすれば十分楽しめるゲームです。

悲劇前提のゲームなので、あまりスッキリしない部分もありますが。

アーサーが、やはり物語に動かされるキャラになってしまっているのでもったいない部分です。

 

 

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