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2016年4月の読書

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2016年4月の読書メーター
読んだ本の数:3冊
読んだページ数:1008ページ
ナイス数:66ナイス


世紀の空売り―世界経済の破綻に賭けた男たち (文春文庫)世紀の空売り―世界経済の破綻に賭けた男たち (文春文庫)感想
  経済破綻に賭けた男たちを取材したノンフィクション。燃え盛る家に掛けた保険は見事にリーマン・ショックによって大金へと変わるが、そこに爽快感はない。アメリカ国民はサブプライム・ローン(貧乏人のための詐欺ローン)に騙されて家を失ったけど、責任を負うべき投資銀行などがほとんど罪に問われていないからだ。金融業界の知識がからっきしなので原作も映画も読み込むのに苦労したけど、今もなお目が離せない問題だ。映画は簡単におもしろいと言える内容ではないけど、非常に濃密で、あれほどに「集中して映画を観る」体験が新鮮だった。
読了日:4月27日 著者:マイケル・ルイス

 


ファイト・クラブ〔新版〕 (ハヤカワ文庫NV)ファイト・クラブ〔新版〕 (ハヤカワ文庫NV)感想
  映画が凄く好みだけど内容はうろ覚え。映画でのネタバレ部分が原作では全く隠そうという気がなく、どうなのかなと思う。その影響でサスペンス性は薄いんだけど、悪ふざけとおちゃらけみたいなフリをしつつも、実は文学っぽく詩的な感じに思える。自分は、これに関してはそこまで深く読む気になれない性質だが。この小説の人気はどう考えても映画ありきのもので、そんな程度のものだろう。
読了日:4月10日 著者:チャック・パラニューク

 


道化師の蝶 (講談社文庫)道化師の蝶 (講談社文庫)感想
  この人はまともな小説は書けるのだろうか?というか、仮に書けたとしても誰もこの人に「まともな小説」を書くよう求めてはいないだろうし、それを書かれても「え?」と逆に「まともじゃない作家」が書いた「まともな小説」に驚くことになるし、誰も円城塔にまともな小説を既に求めていないんだろうな、これで芥川賞を「獲ってしまった」という意味もあって、ということを考える。結末はどうでもいい。小説や出版事情をメタ的に読める面白さはある。ヘンテコな小説だけどこれでもこの作家として礼節をわきまえた小説だろう、だからもっと期待したい。
読了日:4月10日 著者:円城塔

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