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春分の日に寺山修司

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祝日で休みで暇で、なんの日か帰ってからさっき調べてやっとわかった。春分の日
やたら暖かくて、むしろ暑かった日。昼間なら半袖で過ごせた。最高気温は21℃らしいけれど。


3月31日までなので、早く行かなきゃ行かなきゃと思いつつ、今日になってやっと重い腰が上がり、
ようやく世田谷文学館で開催中の「帰ってきた寺山修司」という展覧会に行ってきた。


「帰ってきた寺山修司」(世田谷文学館)


寺山修司の本を読んだこともなく劇を見たこともなく、ほとんど何も知らないままに行ってみた。
なんとなく彼がどういう人かはわかった。
十代のころから俳句を作って、学校の新聞や同人誌を精力的に作っていき、
その後は短歌へ、そして詩へと切り替えて、またその後は「天井桟敷」という劇団を自ら経ちあげ、
脚本を書き上演していった。そして肝臓病の一つの肝硬変が悪化して、47歳で亡くなった。
大ざっぱに書けばこういう感じだろうか。


展示は寺山が書いた手紙が多く、あまりしっかりと読む気にはなれなかった。
でも、独特のセンスでちょっとした絵が描いてあったり、
下手なんだけどクセのある字がデザインされて並べてあって、
ただ読み物としてでなく、見る物としての面白さもあった。


演劇のほうはビジュアル的な趣味がぼくには悪趣味に思えて、あまり好きにはなれなかった。
けれど、詩や『書を捨てよ、町へ出よう』はやはり読みたいと思った。
これらは展示を見る前から思っていたから変わらないのだけれど。
俳句や短歌は小難しくて理解しきれず、入り込めない。


展覧会の客層は20-30代は極めて少なく、50代以上の年配の方が多かった。
芦花公園という世田谷文学館の土地柄もあるかもしれないけれど。
リアルタイムに演劇を見たりした人々なのだろうか、と思っていた。


帰りに角川文庫の『寺山修司少女詩集』を買って帰った。


寺山修司少女詩集 (角川文庫)

寺山修司少女詩集 (角川文庫)


読みたい気持ちはけっこうある。
でもモチベーションと願望と暇はなかなか同時に交わってくれないので、
読み終えるのが何年先になってもおかしくはない。


「帰ってきた寺山修司」展には、
百年たったら帰っておいで 百年たてばその意味わかる
というキャッチコピーが使われている。なかなか頭に残る言葉で好きだ。
あまりオリジナリティを感じないけど、だからこそ
匿名的な、誰が言ってもいい誰が言ってもおかしくない
誰が言ったかなんか関係ない、普遍的ななにかがありそうで良い。


そして、この言葉は、2ちゃんねるでもはや古語や死語になっているかもしれない
半年ROMれ」という言葉を思い出させる。


寺山の「百年経てばその意味わかる」と
2ちゃんの「半年経てば板の雰囲気とか常識がわかるから読むだけ(Read Only Member)でいろ」。
なんとなく共通性を感じてしまう。