sibafutukuri

音響系音楽、文学、アニメ、映画あるいはゲームの感想、攻略などについて書こうかなとおもっています。

8月の読書

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先月も机に積まれた本やマンガが溜まっていく一方でした……。
さて、8月に読んだ本とその感想です。




8月の読書メーター
読んだ本の数:15冊
読んだページ数:4003ページ
ナイス数:82ナイス




ブエノスアイレス午前零時 (河出文庫―文芸コレクション)ブエノスアイレス午前零時 (河出文庫―文芸コレクション)
表題作と「屋上」が収められている。「ブエノスアイレス午前零時」はとても良かった。盲目でボケた醜い老女と旅館で働く男の話。醜いけど最後には綺麗で凄く良い。言葉から生まれる綺麗なイメージが心地よい。こういうのを読みたかった。読んで良かった。「屋上」はすこし退屈だけれど、悪くはない。こちらも言葉から想像するイメージに溢れていてそういうところは良い。藤沢周さんの他の作品も読んでいきたい。
読了日:08月12日 著者:藤沢 周




かわいそうだね?かわいそうだね?
「かわいそうだね?」も「亜美ちゃんは美人」も女の子女の子しすぎていて男のぼくには無理な本だった。この本になんの意義があるのか理解できないし、敢えて考えて理解したいという気持ちも起こらない。なんでこの人は数百円のスイーツみたいな小説を書いているんだろうか。なんでぼくはそれを読まなきゃいけないのか。すごく無駄なことをしているように感じて虚しかった。全体的に読み易い文体、レイアウトなのはいいところ。それでも読んでいられる内容じゃなかったのでだいぶ早送りしたけど。
読了日:08月10日 著者:綿矢 りさ


感想をまとめたものを書きました。
「綿矢りささんの『かわいそうだね?』について?」(2012.08.14)




風の歌を聴け (講談社文庫)風の歌を聴け (講談社文庫)
まず『ノルウェイの森』を読んでくだらないと思い、『ダンス・ダンス・ダンス』を読んで一生の内でもう二度と村上春樹は読まないぞと誓った。でも、人の一生というのは意外と長くて、気づくと『風の歌を聴け』を読んでいた。あっという間に終わった。物語らしい物語があったのか?つまらなくはないけれど、とりとめのないような内容。以前読んだ二冊に比べれば大分シンプルで淡々としていて読み易かった。やっぱり村上春樹の文体だけは好きな方だ。タイトルの意味が未だ分らないけどカッコいい。1979年群像新人文学賞受賞作品。
読了日:08月31日 著者:村上 春樹




放課後の音符(キイノート) (新潮文庫)放課後の音符(キイノート) (新潮文庫)
短編恋愛小説集。中学生か高校生の女の子が主人公の話ばかりだったか。どれもそれなりに汚れたことを言っていたりしても、語り口がとっても淡々としてキャラクターも物語も抽象的で不思議な感覚。恋愛の様々な模範例を並べてAとBという人物にカズミやユリなどの名前を付けてすこし物語化しただけのような、そのくらいに思える個性やキャラの抜けた抽象さがある。それはそれで面白いものだった。クセが全くないのは、ずば抜けた面白さには至らないということでもあるだろうけど。この雰囲気で男の子視点の話も読んでみたかったな。
  『放課後の音符』の世界の女子高校生としてはその年代でセックスをしている子は「マセてる女子」みたいな印象のようだけど、こういうところに今とはぜんぜん違うんだなー、と時代の移り変わりを感じさせられた。今と比べると大分ストイックに見える女の子たち。単行本が刊行されたのは1989年。
読了日:08月30日 著者:山田 詠美




幻影の書幻影の書
フィクションの中のフィクションは虚しい。それが大きな位置を占めているこの物語全てに虚無を感じてしまった。フィクションはテレビの箱の中に収まってくれていればいいのに。サダコみたいにでしゃばってきて、怖がらせようとしたがズッコけて失敗している。中間くらいまではまだ希望を持てていた。でも、それ以降は次第に虚しくなる本だった。誰にも共感できず、すべてがガラス越しで遠い。雑誌の、勝手に視界に入ってくる時計の広告くらいに興味が薄れていく。『ムーン・パレス』はまだ好きなほうだから残念だ。
読了日:08月07日 著者:ポール・オースター




もういちど生まれるもういちど生まれる
短編の集合によって大きくて長い物語がいつの間にか出来あがっていた、という感じの一冊。文章で読むリアル充実者たちの学生生活はなかなか新鮮であり、ちょっとしたトリックもあったりと前半は楽しめた。でも、半分を過ぎたあたりから段々と飽きてきた。この本の女の子がジャンプしている表紙はなかなか好きで、この写真の意味がわかったときはちょっと嬉しかった。が、あの話自体は向こうが透けて見えるような薄いものを感じたが。
  椿ちゃん視点の話はたしかなかったとおもうけど、全部読み終わって、椿ちゃんの話を読みたくなった。
読了日:08月30日 著者:朝井 リョウ




阪急電車 (幻冬舎文庫)阪急電車 (幻冬舎文庫)
短編集っぽいけどそれよりも少しはひとまとまりの長編という印象。短い話に登場する複数のキャラクターが、別の話にも登場して影響し合うという形式は浅井リョウさんの『もういちど生まれる』に近い。短編の集合でも例えば浅野いにおさんの短編マンガ集などでもこういう形式は何度か読んできたのでいい加減に新鮮味が薄れて飽きてきた。この本は正直何が面白いのかちっともわからなかった。阪急電車というアットホーム?な環境がそうさせるのか、見知らぬ人に話しかける人が多すぎたりとリアリティに欠ける。こんなのが売れてるのかと落胆した。
  初有川浩さんの読書。これからもう当分読む気はしないだろうけど。
読了日:08月31日 著者:有川 浩




アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))
ブレードランナー』の原作。映画は数年前に一度見ただけなので記憶曖昧だけれど、小説はだいぶ違う。アクションが少ない。あっても表現が驚くほどあっさりしている。でも、刑事モノらしいサスペンス要素はある。あと、「人間とはなにか?」という問いが根底にある物語と言えそうで、そういう考えさせられる部分が面白い。警察たちにとってアンドロイドが絶対悪として捉えられていることが疑問だった。なぜ殺されなければならないのか。理由なき迫害者からした被迫害者への恐怖のみが存在するように読めた。終盤がよくわからず意味が気になる。
読了日:08月04日 著者:フィリップ・K・ディック




ニューロマンサー (ハヤカワ文庫SF)ニューロマンサー (ハヤカワ文庫SF)
読んでいてストーリーを全然理解できなかった。読むのが大変だった。でも、SF的世界設定やガジェットのセンスは物凄いし、カッコいい。こういうサイバーパンクなSFなどは映画などでさんざん見てきたものだけど、文章で読むのはなかなか新鮮だった。これは映像で見てみたくなる。千葉シティとか。
読了日:08月19日 著者:




あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。(上) (MF文庫ダ・ヴィンチ)あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。(上) (MF文庫ダ・ヴィンチ)
小説版。面白かった。めんまかわいい。アニメとほぼ時間軸とか起こることは同じだけど、キャラの視点がころころ変わって新鮮で、それが良い。最後は小説オリジナルのすごいかんじで終わったなあ。下巻も楽しみ。アニメでもそうだけど、改めて文章で読むとたまに日本語が崩壊しているのを感じる。文章を書くならもうちょっと気を遣ってほしいな。
読了日:08月28日 著者:岡田麿里




レンタルマギカ  最後の魔法使いたち (角川スニーカー文庫)レンタルマギカ 最後の魔法使いたち (角川スニーカー文庫)
本編最終巻。なかなか重厚な一冊だった…。シリアスで緊張した雰囲気で、ちょっと読んでいて疲れた。シリーズのラスボス的な存在があの人というのは、始めの頃から考えると意外だなぁ。カップリング面で一応決着はついたようなかんじだけど、やっぱりモヤモヤとしたものが残る…。自分はかなりボコボコと穴の空いた状態で、バラバラにこのシリーズを読んでいるせいで、そこまでこのクライマックスにはのめりこめなかった。そこが悔しい。しっかり全巻読み込んでから再読したい。 外伝?も楽しみ。あと、『クロス×レガリア』も。
読了日:08月16日 著者:三田 誠




レンタルマギカ 竜と魔法使い (角川スニーカー文庫)レンタルマギカ 竜と魔法使い (角川スニーカー文庫)
この夏にシリーズ本編最終巻が刊行された『レンタルマギカ』の四巻目。この巻はフィンと隻蓮の初登場なのかな。隻蓮が話に加わったことで、猫屋敷のいつものお世話役の面とはちがった先代アストラルにおいてもっとも年少で後輩の立場という面が見えてきておもしろい。隻蓮や猫屋敷、伊庭司などの大人の仲間関係がいつもと一味ちがっているところも『レンタルマギカ』の面白いところだとおもった。この巻にはいつきの父の司は出てこないけれど。
読了日:08月06日 著者:三田 誠




物語工学論キャラクターのつくり方 (角川ソフィア文庫)物語工学論キャラクターのつくり方 (角川ソフィア文庫)
単行本でも読んだけど文庫でも。すっかり内容を忘れていたので、一度目のように楽しめた。物語工学「論」というタイトルだけあって、物語制作の手助けとなる実用書というよりは物語論の割合の方が大きいかな。この文庫版は単行本であった表やイラスト、「補章B」などが削られてしまっていて、読み込みたい使いこみたい方は単行本のほうが良いかもしれない。『フルメタルパニック』の作者の賀東招二さんとの対談も面白い。単行本を読んだときに『フルメタ』も読みたいと思ったのだけど、すっかり忘れていた。
  「三行でまとめられるものを300ページかけて語るところに、この物語という妙技の本質があるわけでね。三行でまとめられても、三行では伝わらない何かが300ページにある」。対談の中の新城カズマさんのこの言葉が気に入ってる。
読了日:08月24日 著者:新城 カズマ




あらゆる小説は模倣である。 (幻冬舎新書)あらゆる小説は模倣である。 (幻冬舎新書)
タイトルが気に入っている。中身も悪くない。上手いパクリ方の紹介などがあるけど、上手くパクるのは意外と難しそうだなー、とおもった。模倣から始める創作術を学ぶことも一応できるだろうし、自分が創作した時にパクリとして批難されたり訴えられないような心構えにもなりそうな一冊。これを読んでいると自分で創作したと思って書いた物が、実は他人が既に書いてるものとそっくりなんじゃないか?という強迫観念がたまに起こってくる。上手い模倣は良いけど、下手な模倣はパクリだからしてはいけない。これは当然だけどやっぱり難しそう。
読了日:08月27日 著者:清水 良典




現代正義論 (シリーズ 現代批判の哲学)現代正義論 (シリーズ 現代批判の哲学)
あとがきにあるように、交換的正義、配分的正義が日本で成立していなくて、社会の不平等によって生まれる弱者を守るような正義論が根底にある一冊だったかもしれない。ただ、こういう法学的でもある本は慣れていないので、よく理解できなかった。
読了日:08月20日 著者:碓井 敏正




2012年8月の読書メーターまとめ詳細
読書メーター




物語工学論 キャラクターのつくり方 (角川ソフィア文庫)

物語工学論 キャラクターのつくり方 (角川ソフィア文庫)

物語工学論

物語工学論

あらゆる小説は模倣である。 (幻冬舎新書)

あらゆる小説は模倣である。 (幻冬舎新書)

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