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ギレルモ・デル・トロ脚本・制作、『ダーク・フェアリー』の感想

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※怖い映画なので苦手な方は予告編は観ない方がいいです。あまりネタばれしないように気を付けて書いたつもりです。



■あらすじ

  ロードアイランド州プロヴィデンスの郊外。建築家のアレックスは、助手でもある若き恋人キムと共に、歴史あるビクトリア調の古い屋敷の修復に取り組んでいた。彼はロサンゼルスで別れた妻と暮らす一人娘サリーを呼び寄せ、屋敷で一緒に暮らすことにする。サリーは両親の離婚で心を閉ざし、妻が手を焼いて手放したのだった。キムはそんなサリーに優しく接し、彼女の傷をいやそうとする。だが、その屋敷の地下室には幼い子供を襲って歯を喰う、太古からの魔物たちが封印されていた。やがて禁断の扉の封印は解かれ、暗闇の奥からおびただしい数の邪悪な群れがサリーを狙って迫り来る。絶体絶命のサリーを、キムは命がけで守ろうとするが…。

(「『ダーク・フェアリー』公式サイト」http://darkfairy.jp/about1.html、より)




映画『ダーク・フェアリー』予告編




■ホラー+モンスター+ちょっとファンタジー
  ヘルボーイシリーズ、パンズ・ラビリンスの監督のギレルモ・デル・トロが企画し脚本と製作を担当したダーク・フェアリー。監督のトロイ・ニクシーは漫画家らしい。この『ダーク・フェアリー』は1973年に放送された『地下室の魔物』というテレビドラマのリメイク版。


  そんなようなことをほとんど知らず、そしてホラーもモンスター映画も普段は映画館で観ることなどほとんどないのだけれどなぜか観てしまった。これは、おもしろかった。映画館で観て良かったとおもえる映画だった。


  映画館で観るホラーやモンスター映画というのは、「観る」というより「体験」するというかんじだなとおもった。映像の迫力はもちろんだけど、この映画の場合は小さなヤツらがコソコソと動き回るものだからそのコソコソ音がサラウンドで自分たちに迫ってくるようにかんじることができる。その音の移動と自分たちもヤツらに囲まれているような感覚がおもしろい。まあ、劇場だからこそめちゃくちゃ怖いしビックリさせられるのだけど。だから怖いものが苦手な人は特に映画館で観ない方がいい。


  ホラー映画とおもって観に行ったのだけれど、実際のところホラーとモンスター映画の要素が半分ずつくらいのものだった。そして、タイトルに「フェアリー」とあるようにちょっとだけファンタジーの要素もある。これが意外だった。しかも、妖精は妖精でもヤツらは「ダーク」という形容詞が付く妖精という…。映画を観終わってみて、「あれのどこがフェアリーだ?」とすこし疑問におもうところがあったり。


  でも、モンスターでもありフェアリーでもあるという今回の脅かし役たちは、その設定からしておもしろい。世界設定のようなところはかなり少なめにしか語られていないけれど、そこがファンタジーモノでの魔女の歴史みたいな暗黒的な夢が広がっていくように思えて好きだった。このモンスター・フェアリーの設定を引き継いだ作品を観てみたい。


  ヤツらの設定もそうだし、いろんなことが伏線になったりしていて作り方が上手いな、と感心させられた。ホラーの怖がらせることとモンスターモノのビビらせることが上手く合わさっていて、そういうところは普段こういうのを映画館で観ることがないので新鮮だった。


  終わり方が物語としてあまりスッキリとしていないと言えるようなもので、続編が作れそうなかんじだったのが気になるところ。個人的には、あの穴の中の下に広がる世界が気になる!



■デル・トロ監督作品『パンズ・ラビリンス

  いままでデル・トロ関連作品で観たことがあったのは『パンズ・ラビリンス』だけだったとおもう。これもいま思えばホラーとファンタジーが混ざった映画だったようにおもえる。


  ファンタジーな世界が綺麗でよかったりとおもしろかった記憶がある(けっこう曖昧な記憶)。でも、残念だったのは現実世界で戦争をやっていてそれが戦争映画的なシーンで入っていて、この戦争要素は必要だったのか?と観ていて疑問だった。あまり覚えていないのでまた見返そうとおもう。


  たしか、この映画もけっこう怖い。


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