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「どんぐりと山猫」の本文とあらすじ

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宮沢賢治作「どんぐりと山猫」




■本文
宮沢賢治の童話と詩 森羅情報サービス」のサイトより。
http://why.kenji.ne.jp/douwa/01dongur.html




■あらすじ
  九月のある日、少年の一郎に山猫から、


   「あした、めんどうな裁判しますから、お出でください。飛道具もたないでください。」


  という意味の、変な手紙が届く。


  翌朝、一郎は山奥の谷川沿いにかみの方へのぼって行く。道中では、栗の木や笛ふきの滝、白いきのこ、栗鼠、などに山猫の居場所を尋ねる。しかし、みんながバラバラな方角を言うので、山猫を探す役にはあまり立たない。一郎はとくにかく先へ進む。谷川に沿った道、細くなって絶え、南のまっ黒な榧の木の森の方へと新しい道があった。その道をさらに行くと、目の前がぱっと明るくなって、黄金色の草地に出た。


  その草地のまんなかには、背の低い奇妙な男が、膝を曲げて手に革鞭をもって、だまってこちらを見ていた。その男は山猫の馬車別当だった。どうと風が吹き、草が波立つとそこには耳の尖った山猫が立っていた。やがて、草のなかに黄金色の丸いどんぐりたちが赤いズボンをはいて、周りから集まってきた。山猫はいつのまにか黒い繻子の服を着ていて、もったいらしくどんぐりたちの前にすわっていた。


  別当が革鞭を二三回鳴らし、山猫は「裁判ももうきょうで三日目だ。いいかげん仲なおりしてはどうだ」と言ったが、どんぐりたちは自分が一番偉いんだと主張し合って言うことを聞かない。


  「頭のとがっているのが」「丸いのが」「大きいのが」「背の高いのが」偉いのだと主張して、どんぐりの背くらべそのままに、収拾がつかない状態だ。そして山猫が、「どうしたらいいでしょう」と一郎に尋ねる。


  一郎は笑って答えた。「そんなら、こう言いわたしたらいいでしょう。このなかでいちばんばかで、めちゃくちゃで、まるでなっていないようなのがいちばんえらいとね。ぼくお説教できいたんです。」


  山猫はそれに納得して、どんぐりたちにそのまま申し渡した。そうするとどんぐりはしいんとして固まってしまった。これで裁判は一件落着した。一郎は山猫に名誉判事になってくれといわれて、お土産に黄金色のどんぐりを一升分もらう。


  一郎は馬車で帰るが、進むにしたがってどんぐりはだんだん光りがうすくなって、最後にはただの茶色のどんぐりになってしまっていた。その後、山猫から手紙が来ることは無かった。




■参考文献
船木枳郎著『宮沢賢治童話研究』(一九七二年八月、大阪教育図書)


■「どんぐりと山猫」について―異界と「デクノボー」―
http://d.hatena.ne.jp/sibafu/20110118/1295304815

私なりのこの物語の解釈です。
よろしければこちらもお読みくださると嬉しいです。



新編 銀河鉄道の夜 (新潮文庫)

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「どんぐりと山猫」が収録されています。

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