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sibafutukuri

音響系音楽、文学、アニメ、映画あるいはゲームの感想、攻略などについて書こうかなとおもっています。

文学

2013年12月の読書

バルトの『明るい部屋』はよかったなぁ、と読んでから数日経って改めて思う。また別の写真論を読みたくなる。自分で写真を撮らないから、せめて本を読むことで関わりたくなっている気分なのかもしれない。 写真家の畠山直哉さんの名前が最近よく目に留まる…

2013年11月の読書

2013年11月の読書メーター読んだ本の数:8冊読んだページ数:2637ページナイス数:65ナイス この11月はKindle Paperwhiteを購入した月ということもあってか、いつもの半分くらいしか本を読めなかったな。Kindle PWではカフカの短編などをちょくちょく読んで…

藤沢周 『幻夢』 - 現実と妄想のクロスフェード

幻夢作者: 藤沢周出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2007/08メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (6件) を見る 藤沢周さんの短編集『幻夢』を再読した。調べてみるとちょうど一年前の2012年11月に初めて読んでいた。 たまらず読み返したくな…

2013年10月の読書

2013年10月の読書メーター読んだ本の数:15冊読んだページ数:3369ページナイス数:112ナイス こうして並べてみると、最近はフィクションよりノンフィクションをよく読んでいる気がする。意識している部分もあるのだが。小説類ももっと読みたい気持ちはある…

2013年9月の読書

2013年9月の読書メーター読んだ本の数:14冊読んだページ数:3466ページ ■フィクション 刺青 (河出文庫―文芸コレクション)の感想 96年頃に書かれた中編。近親相姦、姉が亡くなったことでおかしくなり妹と姉を混同しがちな母親、家庭崩壊寸前。ここまでありが…

2013年8月の読書

2013年8月の読書メーター読んだ本の数:14冊読んだページ数:3866ページ ■フィクション 太宰治賞2013 (単行本)の感想 受賞作以外は読みたいと思ったが読めなかった。受賞作「さようなら、オレンジ」は納得できる作品。これは芥川賞を受賞してもおかしくない…

2013年7月の読書

2013年7月の読書メーター読んだ本の数:20冊読んだページ数:5138ページ ■フィクション さだめ (河出文庫)の感想 AV業界の話なんだけど、これ読んでからというものAVや裸になりつつある女優を素直な気持ちで見られていないことに気づく。なんだか心に、街で…

藤沢周 『さだめ』 - AV女優スカウトマン視点

さだめ (河出文庫)作者: 藤沢周出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2006/01/06メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (10件) を見る 藤沢周の『さだめ』を読んでいる。 河出文庫から出ている。 AV女優のスカウトマンが主人公という、悪趣味な…

2013年6月の読書

今回、「フィクション」と「ノンフィクション」という区切りを付けてみた。以前からそういう並べ方をしたいたけれど、明記はしていなかった。忘れていなければ次回からこれでやっていこうとおもう。 『ジョジョの奇妙な冒険』の作者の荒木飛呂彦さんによる…

藤沢周 『幻夢』 - タケヤブヤケタ

幻夢作者: 藤沢周出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2007/08メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (6件) を見る キューブBの部屋から、ポテトチップスやサキイカの残った銀色のトレイと、グラスを運び出す。 残骸。残骸。 だが、それでも腹が…

2013年5月の読書

2013年5月の読書メーター読んだ本の数:14冊読んだページ数:3415ページナイス数:76ナイス 一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)の感想 絶望的で暗黒な監視社会の世界観に魅了される。物語というより学問というイメージで、社会学的な考察がよくなされてい…

『群像 2013年6月号』を傍らに、すこし文学の話

群像 2013年 06月号 [雑誌]出版社/メーカー: 講談社発売日: 2013/05/07メディア: 雑誌この商品を含むブログ (3件) を見る ■物語との勝負? 『群像 2013年6月号』に群像新人文学賞が載っていて、今回は自分が応募した賞でもあるのでとりあえず小説受賞作の、…

2013年4月の読書

2013年4月の読書メーター読んだ本の数:24冊読んだページ数:6055ページナイス数:116ナイス 雪闇 (河出文庫)の感想シリアスでニヒルな、藤沢周作品としては珍しく典型的な純文学だった。現実から逃げ続けるような、里に戻っていくような。東京の不動産業の…

オディロン・ルドンと新宿西東

オディロン・ルドン「蜘蛛」 買い物に行こうと思い電車に乗った。 新宿に向かう途中で、 損保ジャパンのビルの東郷青児美術館で 「オディロン・ルドン展」をやっていることを思い出した。 紀伊國屋書店でもらった展示会の割引付きの ピンクの栞を持っていた…

2013年3月の読書

2013年3月の読書メーター読んだ本の数:7冊読んだページ数:2035ページナイス数:48ナイス 飢餓同盟 (新潮文庫)の感想コミカルでシュールでいて、シリアス。喜劇的に起きる悲劇。惨たらしく終わる群像喜劇。そういう奇妙な同居。森が来て、湯が上がると森は…

春分の日に寺山修司

祝日で休みで暇で、なんの日か帰ってからさっき調べてやっとわかった。春分の日。やたら暖かくて、むしろ暑かった日。昼間なら半袖で過ごせた。最高気温は21℃らしいけれど。 3月31日までなので、早く行かなきゃ行かなきゃと思いつつ、今日になってやっと重い…

2013年2月の読書

2013年2月の読書メーター読んだ本の数:12冊読んだページ数:3405ページナイス数:48ナイス 文学界 2013年 03月号 [雑誌]の感想 藤沢周の短編「月岡」を読みたくて。『文学界』はあまり読んだことはなく、自分で買ったのは初めてだとおもう。他に、阿部和重…

藤沢周 「月岡」 (『文學界 2013年3月号』掲載)

文学界 2013年 03月号 [雑誌]出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2013/02/07メディア: 雑誌 クリック: 2回この商品を含むブログ (4件) を見る 「おんせん、たのしみらねぇ。どうぶつえんもッ」 藤沢周さんの短編小説「月岡」を読んだ。 50歳を過ぎた頃の男が…

藤沢周 「誰か、がいる」 - なにも起こらない文学

※以下の文章は、作品のネタばれを含みます。 マダム・グレコ―フリーク・ストーリーズ作者: 藤沢周出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 1999/03メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (1件) を見る 『マダム・グレコ―フリーク・ストーリーズ…

2013年1月の読書

2013年1月の読書メーター読んだ本の数:13冊読んだページ数:4174ページナイス数:40ナイス こころ朗らなれ、誰もみな(柴田元幸翻訳叢書|アーネスト・ヘミングウェイ)の感想 ポール・オースターなど主に現代アメリカ文学を訳している柴田元幸さんの訳による…

藤沢周 『波羅蜜』 - 途中の感想

波羅蜜 (光文社文庫)作者: 藤沢周出版社/メーカー: 光文社発売日: 2015/11/11メディア: 文庫この商品を含むブログを見る 藤沢周さんの『波羅蜜』を読んでいる。まだ100ページも進んでいないけれど。藤沢さんの本はこれで10数冊目だ。 『波羅蜜』の主人公は葬…

12月の読書

2013年が明けてしまいました。2012年分の読書まとめはこれで最後です。これからも更新していくつもりなのでよろしくお願いします。 2012年分最後ということでせっかくなので、ページの終わりに2012年各月のエントリーを載せておきます。 2012年12月の読書メ…

11月の読書

2012年11月の読書メーター読んだ本の数:14冊読んだページ数:3565ページナイス数:67ナイス 箱男 (新潮文庫)の感想難解なストーリー。難解なのは実験的な記述方法のせいだろう。ミッキーマウスの中身の人間が代わるみたいに、「箱男」の中身も代わっていき…

10月の読書

2012年10月の読書メーター読んだ本の数:12冊読んだページ数:3290ページナイス数:46ナイス 斜陽 (新潮文庫)の感想没落貴族がじわじわと落ちぶれていく様子が美しく書かれている。一人称で女性が語っている部分は「女生徒」っぽい。「女生徒」は興味が向か…

9月の読書

2012年9月の読書メーター読んだ本の数:14冊読んだページ数:3123ページナイス数:60ナイス 箱崎ジャンクション (文春文庫)の感想ちょっと病んでるタクシードライバーたちの話。読んでいると排気ガスやタクシー車内の匂いがしてくる。盛り上がりのピークはた…

海猫沢めろん「モネと冥王星」、アントワーヌ・コンパニョン「文学は割に合う」(『群像 2012年9月号』)

群像 2012年 09月号 [雑誌]出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/08/07メディア: 雑誌 クリック: 10回この商品を含むブログ (11件) を見る もう10月号が発売されている文芸誌の『群像』ですが、舞城王太郎さんの中編小説「私はあなたの瞳の林檎」に加えて感…

舞城王太郎「私はあなたの瞳の林檎」 - はじめての舞城王太郎

群像 2012年 09月号 [雑誌]出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/08/07メディア: 雑誌 クリック: 10回この商品を含むブログ (11件) を見る 蓮實重彦さんの講演録「フローベールの『ボヴァリー夫人』―フィンクションのテクスト的現実について」を読みたくて買…

8月の読書

先月も机に積まれた本やマンガが溜まっていく一方でした……。さて、8月に読んだ本とその感想です。 8月の読書メーター読んだ本の数:15冊読んだページ数:4003ページナイス数:82ナイス ブエノスアイレス午前零時 (河出文庫―文芸コレクション)表題作と「屋上…

綿矢りささんの『かわいそうだね?』について?

かわいそうだね?作者: 綿矢りさ出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2011/10/28メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 85回この商品を含むブログ (81件) を見る 私の彼は元彼女と同棲中……週刊誌連載時から話題を呼んだ表題作と、女子同士の複雑な友情を描く「…

7月の読書

7月に読んだ本と、その感想です。 7月の読書メーター読んだ本の数:8冊読んだページ数:2536ページナイス数:42ナイス 檸檬 (新潮文庫)梶井基次郎の病める作品集。小説と言えるほど客観的ではなくエッセイ的な「小品」と言えそうなこの一冊は、夏目漱石の『…

本と私と

映画、アニメ、ゲームなど。物語を織り成す媒体はいろいろあるけれど、私はいま本を読んでいた。ポール・オースターの『幻影の書』。この本が特別優れているから、とかではなくてもちろんまだ途中なのでその完全な判断はいまはできないのだけれど、そうでは…

猫の髭

髭が生えてくる。そりゃあもう顔中のどこからも髭が生えてくるようなもので、もはや一々一本一本を気にしてはいられないのだけれど。今問題としてみたいのは、両頬の辺りに生えてくる髭。 頬は少し痩せこけていて内側へへこんでいるものだから、この部分を…

6月の読書

6月の読書メーター読んだ本の数:11冊読んだページ数:3287ページナイス数:22ナイス ヘヴン (講談社文庫)誰かに共感するのが難しい小説だ。いじめられっ子の主人公にもコジマには全く共感できない。敢えて言うならば、いじめっ子の二ノ宮の方だ。百瀬はよく…

川上未映子『へヴン』 ―ヒーロー引退の物語―

川上未映子さんの小説『へヴン』を読んだので、その感想を残しておく。ネタばれありです。 ヘヴン (講談社文庫)作者: 川上未映子出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/05/15メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 15回この商品を含むブログ (30件) を見る ■あ…

5月の読書

5月の読書メーター読んだ本の数:16冊読んだページ数:4122ページナイス数:34ナイス ぼくは勉強ができない (新潮文庫)ぼくにとって久々の文学らしい文学。話の筋よりも人物の内面を丹念に書き記していく文章がひどく懐かしかった。 短編集のような構成だけ…

『乳と卵』の「ほんまのこと」

川上未映子さんの芥川賞受賞作『乳と卵』を読んだ。下の引用は「読書メーター」に書いた感想。 表題作「乳と卵」について。そんなに面白いってわけではないけど、数少ない読んだことのある他の芥川賞受賞作の『ひとり日和』と『蹴りたい背中』の中では一番…

リファテールのワッフル

(2011年4月頃に書いてあった文章) ある男の子がいた。仮にその子をリファテールとしよう。リファテールは同い年の男の子の友人の家の敷地にある庭に遊びに行く。二人は7歳。庭には大きな木があって、横に伸びた太い枝には手作りのブランコがぶら下がっている…

5月上旬の鎌倉

この間、鎌倉へ行ってきたので写真をいくつか載せておきます。 昼ごろは快晴でしたが一時ドシャっと雨が降り夕方には止んでいて、そんな日でした。 高徳院の鎌倉大仏。長谷駅から徒歩数分。 ここはすごく混んでいました。 混んでいたわりに、大仏を見ること…

4月の読書

4月中に読んだ本とその感想です。 4月の読書メーター読んだ本の数:12冊読んだページ数:3664ページナイス数:22ナイス サマー/タイム/トラベラー (1) ハヤカワ文庫 JA (745)SF、タイムトラベルもの。表紙と中のイラストが鶴田謙二さん。高校生たちが主人公…

3月の読書

3月の読書メーター読んだ本の数:15冊読んだページ数:4102ページナイス数:25ナイス キャラクターメーカー―6つの理論とワークショップで学ぶ「つくり方」 (アスキー新書)『物語の命題』と同じく、これもまた読み物としてじゅうぶん面白い。じっさい、キャラ…

2月の読書

2月の読書メーター読んだ本の数:11冊読んだページ数:3362ページナイス数:5ナイス ゼロ年代の想像力 (ハヤカワ文庫 JA ウ 3-1)マンガ、アニメ、日本のドラマ、邦画などの色々な物語のあらすじと批評を読めて、それがけっこう面白い。宇野常寛さんの批評の…

きょうの読書

気づいたら同時に三冊の本を読んでいた。 小川洋子 『猫を抱いて象と泳ぐ』猫を抱いて象と泳ぐ作者: 小川洋子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2009/01/09メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 91回この商品を含むブログ (209件) を見る 9割の不快と1割の…

図書館で寝たりした日 - ロラン・バルトと『ユリイカ』など

図書館で30分くらい寝た日。 それ以降頭がぼーっとしていた。 図書館で、雑誌の『ユリイカ』のロラン・バルト特集を見つけてびっくりした。少し読んだ。 『ユリイカ 2003年12月臨時増刊号』が、「総特集 ロラン・バルト」ということになっている。(参考、ht…

スコールズとへミングウェイと、この日記

記号論のたのしみ―文学・映画・女 (岩波モダンクラシックス)作者: ロバートスコールズ出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2000/07/07メディア: 単行本 クリック: 4回この商品を含むブログ (4件) を見る スコールズの『記号論のたのしみ』で、ヘミングウェイの…

卒論関連のつぶやきの羅列(9月28-29日)

卒論を12月の上旬くらいに提出しなければならない。「短編小説の構造分析」というタイトルで、テクストはJ.D.サリンジャーの『ナイン・ストーリーズ』に収録されている「バナナフィッシュにうってつけの日」を使う予定。 卒論に関するつぶやきをツイッター…

『ジキル博士とハイド氏』を初読

R.L.スティーヴンスンの有名な『ジキル博士とハイド氏』(ジキルとハイド)を読んだ。卒論のためでもなく、勉強のためでもないただ気まぐれに図書館で借りてしまったがために、積み本の消化のために勢いで読み終えた。といってもこれは中編小説で、本編が120…

Spirograph

高校の頃、タツヤと二人で吉祥寺のブックオフに行ったのを覚えている。二人で、安く買える小説を買ったのを覚えている。文庫本は高いけど、単行本は安く買えたから。俺が白石一文の本を買ったのは覚えている。それは当時、かなり衝撃的で面白くおもえた。タ…

『物語工学論』

『物語工学論』、新城カズマ著 物語工学論作者: 新城カズマ出版社/メーカー: 角川学芸出版発売日: 2009/08/08メディア: 単行本購入: 23人 クリック: 930回この商品を含むブログ (64件) を見る『物語の命題 6つのテーマでつくるストーリー講座』(アスキー新…

愛読

ベッドの上で薄オレンジの明りで、『ライ麦畑でつかまえて』(J.D.サリンジャー著)の25章を読んでいた。25章というのは、全26章のうちの25章だからほとんど物語の最後だ。ホールデンがフィービーに彼女のクリスマスのおこづかいを返そうとするのだが、「それ…

なんでも全てがライ麦色に見えるだけなのかもしれないが

今の私の眼を通せば、なんでも全てが『ライ麦』色に見えるだけなのかもしれないが。『ライ麦畑でつかまえて』(J.D.サリンジャー著)と『金閣寺』(三島由紀夫著)は似ている。 数週間前にちびちびと読み始めた『金閣寺』(新潮文庫)を、この二日で一気に読み切…

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