sibafutukuri

ゲームの攻略情報・感想、音響系音楽、文学、アニメ、映画などについて書こうかなとおもっています。

2010-06-05から1日間の記事一覧

宮沢賢治作 「犬」 一、作品

一、作品 犬 なぜ吠えるのだ、二疋とも 吠えてこっちへかけてくる (夜明けのひのきは心象のそら) 頭を下げることは犬の常套〔じゃうたう〕だ 尾をふることはこわくない それだのに なぜそう本気に吠えるのだ その薄明〔はくめい〕の二疋の犬 一ぴきは灰色錫…

宮沢賢治作 「犬」 二、語釈

二、語釈 注、「( )」内の語は辞典に記載されているままの名称。「※」は本文中にはない用語。 【犬】 狗とも。(中略)総じて賢治は犬と「やっぱりしょうが合はない」(詩[丘陵地を過ぎる])傾向があるようである。小学生時代によく近所の犬に吠えたてられた体験…

宮沢賢治作 「犬」 三、先行文献と参考資料

三、先行文献と参考資料 参考文献1a 『賢治の事務所』、「「犬」の創作 1922(大正11)年9月27日」 「犬」の創作 1922(大正11)年9月27日(http://www.bekkoame.ne.jp/~kakurai/kenji/history/h4/19220927.htm) ■『春と修羅』の中に「犬」と題された詩がありま…

宮沢賢治作 「犬」 四、連ごとの分析

四、連ごとの分析 ※作品自体は連分けがされていないが、独自の連分けをして分析している。 ■第一連(l.1~l.7 「なぜ吠える〜吠えるのだ」) 「わたくし」は犬が自分に向かって吠えることを疑問におもっている。二匹の犬が吠えつつ「わたくし」のほうへ駆けてく…

宮沢賢治作 「犬」 五、鑑賞と感想

五、鑑賞と感想 ■「犬」と「東岩手火山」 この作品は1924年4月20日に刊行された『心象スケッチ 春と修羅』の詩篇『東岩手火山』に収められていて、制作日付は1922(大正11)年9月27日とされている。参考文献2に「例えば詩篇では『東岩手火山』に北斗、北極星…

宮沢賢治作 「犬」 六、参考文献・資料

六、参考文献・資料 ※1加倉井厚夫『賢治の事務所』、(http://www.bekkoame.ne.jp/~kakurai/) 1a『犬』の創作 1922(大正11)年9月27日」 (取得日、2010,06,04) (http://www.bekkoame.ne.jp/~kakurai/kenji/history/h4/19220927.htm) 1b 「賢治の『犬』と『…